メドトロニック社の特許「拡張可能導入器シース」(特開2020-78748)を読む

特許明細書

メドトロニック社の特許「拡張可能導入器シース」(特開2020-78748)を読みました。

この特許は、主幹動脈等の脈管を通して行われる医療的介入(具体的には、経皮的弁置換術等の経皮的手技を行うためのアクセスおよび展開構成)に関し、器具、プロテーゼ、および他の構造物を通すための低侵襲的血管アクセスを提供するために利用され得る導入器シースについて、記載されたものです。


【背景技術】
心臓および心臓血管の解剖学的構造の他の部分へのアクセスを得ることは、心臓血管の医療における継続的課題である。
近年、カテーテルベースの経皮的介入の分野において進歩がなされ、カテーテル、ガイドワイヤ、およびプロテーゼ等の器具類を、心臓血管系に関連付けられた心臓、脳、または他の組織構造へ、脈管を通して介入することでアクセスを得る。これらの血管経路は、かなり蛇行し、幾何学的に小さい場合があるため、経皮的手技に関する課題の1つとして、血管系または関連付けられた解剖学的構造を損傷させることなく、アクセスを得ること、所望の介入および/または診断手技を行うこと、付随器具類を除去することが挙げられる。

【解決しようとする課題】
比較的効率的な幾何学的パッケージ(すなわち、縮小状態)で血管アクセスを確立し、必要に応じて、器具類、プロテーゼ、または他の構造物を通すために原位置で拡張し、関連付けられた解剖学的構造が、引き出しの間に負荷または損傷を受けないように再縮小し得る、より良好なアクセスツールおよび手技を提供すること。

【解決手段】
脈管を横断して、遠位場所にデバイスを展開するためのシステムを提供する。具体的には、開放セル繊維壁材料を備え、縮小構成と拡張構成において、異なる断面外径および管腔内径を有する「細長い導入器シースチューブ部材」と、シースの近位部分に結合され、管腔内に存在する流体が繊維壁材料を横切ることを防止するように構成されている実質的に「非多孔性の拡張可能層」とを備えているシステムを提供する。

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