アムジェン・インコーポレイテッド社の特許「医薬製剤の粘度低下」(特開2022-9223)を読む

特許明細書

アムジェン・インコーポレイテッド社の特許「医薬製剤の粘度低下」(特開2022-9223)を読みました。

抗体などの医薬製剤は、特に非経口注射用に液体溶液へと製剤化されるとき、必要な製剤の用量を満たすために高度に濃縮する必要がありますが、タンパク質製剤を高度に濃縮すると、粘度が増加するという課題があります。粘度が低下したタンパク質製剤を提供するために有用な化合物、そのような製剤の粘度を低下させる方法および粘度が低下した医薬製剤を提供する方法に関して記載された特許です。

【発明の背景】
抗体などの医薬的に活性なタンパク質は、特に非経口注射用に液体溶液へと製剤化されることがある。皮下経路を介して投与される必要がある生成物については、タンパク製剤を高度に濃縮することにより、用量体積の制限を満たすことが望ましい。
高度に濃縮されたタンパク質製剤により提起される1つの課題として、粘度の増加があげられる。高粘度製剤は、バルク及び充填段階を含む製造中の取扱いが難しい。また、シリンジ内に引き込み、注射することも難しく、患者への投与を困難かつ不快にさせる。粘度が低下した医薬製剤を提供することの必要性は、製薬産業において周知である。

【解決しようとする課題】
高度に濃縮されたタンパク質製剤の粘度を低下させるために有用な化合物、そのような製剤の粘度を低下させる方法、及び粘度が低下した医薬製剤を提供する。

【解決手段】
粘度低下性濃度の、n-アセチルアルギニン、n-アセチルリジン、n-アセチルヒスチジン、n-アセチルプロリン及びそれらの混合物からなる群より選択される賦形剤を、治療用タンパク質と組み合わせて活用する、方法および安定した医薬製剤を提供する。

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