サミ ラブズ リミテッド社の特許「小胞体ストレスの治療管理のためのガルシノール組成物」(特願2019-570406)を読む

特許明細書

サミ ラブズ リミテッド社の特許「小胞体ストレスの治療管理のためのガルシノール組成物」(特願2019-570406)を読みました。

この特許は、急性小胞体ストレス(ERストレス)の治療に際し、転写アテニュエータおよび転写回復剤としてのガルシノールの可能性に関して記載されたものです。


【発明の背景】
ある特定の病理学的ストレス状態は、小胞体(ER)恒常性の破壊に関与し、ER内腔におけるアンフォールディング化またはミスフォールディング化タンパク質の蓄積をもたらす。ERストレス応答を制御する能力を有する治療介入は、ERストレスに関与する病理群、最も重要なものには、メタボリックシンドロームの管理のために新しい機会を提供することが期待される。
慢性ERストレスはアポトーシスの誘導によってのみ対処されなければならず、その前の急性ERストレスにおいて翻訳減衰を調節することに関しての細胞生存シグナル伝達剤としてのガルシノールの効果は報告されたことがないことから、急性ERストレスを治療的に管理することが、ガルシノールを用いたERストレス管理の中心となる。



【解決しようとする課題】
新しいタンパク質合成の負荷を低下させ、かつアンフォールディング化タンパク質のさらなる蓄積を阻止する翻訳減衰が起こるリモデリング相を可能にすることにより、細胞が生存するための回復現象(生存シグナル)を提供すること。
【解決手段】
翻訳減衰機構を通しての急性ERストレスの調節剤および翻訳回復の促進剤としてのガルシノールの可能性を開示する。より具体的には、タンパク質凝集を低下させ、かつERストレスマーカー、SXBP、GRP78、およびATF4の発現を減少させることにより、ERストレスを減少させ、かつ毒性を緩和するガルシノールの能力を開示する。

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