シアトル・ジェネティクス社の特許「CD123抗体及びその複合体の提供」(特開2021-000130)を読みました。
出願人であるシアトル・ジェネティクス社(SEATTLE GENETICS INC)は、癌治療のためのバイオ医薬品である「抗体薬物複合体(Antibody-Drug Conjugates:ADC)」の開発・商品化を手掛けるバイオテクノロジー企業です。2020年にシージェンに社名変更しています。
CD123とは、造血造血細胞の増殖と分化に関与する細胞表面タンパク質のことです。正常な造血細胞ではCD123の発現が全くないか、わずかにある程度ですが、芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍(BPDCN)、AML、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、慢性骨髄単球性白血病(CMML) および骨髄増殖性疾患などの多くの血液疾患では過剰発現します。
【発明の背景】
CD123は、IL-3受容体の70kDタンパク質膜貫通アルファ鎖であり、IL3R-アルファとも称される。CD123は、原発性AMLサンプル上に発現されることが知られ、多くの悪性細胞に関して報告されている。
【解決しようとする課題】
CD123抗体及びCD123指向抗体-薬物複合体を提供する。
【解決手段】
特定の配列に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖可変領域と、特定の配列に記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、またはCD123タンパク質に結合する抗体もしくはその抗原結合断片をコードする配列を含む単離されたポリヌクレオチドを作製し、提供する。
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